「処方薬」いろいろなサイトがありすぎて、どれを選んでよいかわからない!

使ってみたい薬があって検索してみてもあまりにも多くのサイトがあって、どれを選ぶべきか悩まれたことはありませんか。本物の薬なのか?法外な値でつかまされるのではないか?健康上の問題が起こったらしっかり対処してもらえるのか?選択の自由がありすぎるのも頭の痛い問題です。
インターネット上には厚労省の承認薬のみを処方する医療機関のサイト、未承認薬もなぜか買える医療機関のサイト、個人輸入代理と称して薬を雑貨扱いで売るサイト、これらを巡る情報を提供するサイト(ここもそうですね)などなどまさに乱立状態ですが、ここでどのような人がどれを選ぶべきか大まかに分けてしまいます。どれがご自分にあてはまりそうですか?
1. ED/AGA専門外来で、「承認薬」を処方してもらう。

専門医の指導を受けながら、最も求めやすい価格(ある治療の目的に特化した自由診療のクリニックは処方量が多く、価格が低く抑えられます)で処方を受ける。万が一のことがあっても*医薬品副作用被害救済制度の対象となりますので、安心して安く薬を使いたい方に向いています。

2. ED/AGA専門外来で、「未承認薬」を処方してもらう。

専門医の指導を受けながら、比較的求めやすい価格で、厚労省の認可を受けていない薬を(自身の体を実質実験台として)使う。承認薬より多少安く使える場合があるので、何がなんでも費用を抑えたいという方向けです。*医薬品副作用被害救済制度の対象とはなりませんので、チャレンジ精神が必要です。

3. ED/AGA専門外来で、「承認薬」「未承認薬」をオンライン診療の処方を受ける。

専門医の指導はスマホやパソコンなどの機器を通してオンライン診療で行い、薬も宅配業者から自宅に届けてもらうことで、通院の必要が一切ありません。「承認薬」「未承認薬」どちらかを、または両方を扱うかは
医療機関によって異なります。通院の手間が惜しい方、専門外来がお近くにない方には便利な方法です。

4. 一般の泌尿器科・皮膚科で、「承認薬」を処方してもらう。

医師からの指導は専門外来と基本的には同じですが、大都市部にある専門外来と比べるとやはり処方量が少ないため、価格が比較的高くなっていることと、場合によっては使用期限が迫っているものを渡される場合があります。保険診療の患者さんや看護師などの目があるのも難点といえば難点ですが、都市部への通院が困難で、かかりつけ医でもあればありえる選択肢です。

5. 輸入薬代行と名乗る、薬の販売サイトで「買う」

医師の診察は受けず、販売サイトで欲しい薬と思われるものをクリックするだけなので、相応のリスクを負いながらではあるが、大変手軽に手に入れることができる。お金も時間も手間もとにかくかけたくない合理的な思考を持つ方に向いています。何かがあった場合はその時に考えることとしても。

             

1.承認薬                     2.未承認薬

            

3.オンライン           4.一般医院

5.通販

…どの方法がご自身に一番向いていると思われましたか?いろいろ用語が出てくるが違いがいまいちよくわからず、判断がむずかしいという方は次も参考にして下さい。

いわゆる処方薬と市販薬との違いは何ですか?

「処方薬」は病院でもらう薬、つまり医療用医薬品のことで、作用や使用方法などの点で医師や薬剤師などの専門家による管理が必要であり、その説明を必ず受けてから医療機関や保険薬局で調剤を経て受け取る薬です。ED/AGA専門外来では医師が、薬剤師の行う調剤部分も兼ねることがあるため、医療機関内で直接薬を受取ることができる場合が多いです。これは診察した時点でご本人のみに合わせて種類や容量が決められたものなので、他人に譲渡してはならず、医療機関でしか手に入りません。

 

「市販薬」はドラッグストアで買える薬、つまり一般医薬品のことで、処方箋なしですぐに入手できるものです。大衆薬・OTC(カウンター越しですぐ買えるという意)とも呼ばれ、注意すべき度合いや副作用などのリスクの程度(第1類~第3類)に応じて、購入時に薬剤師の立ち合いの要不要が決まります。ED関連では一部の男性ホルモン塗布薬など、AGA関連ではリアップなど塗布薬が、薬剤師の立ち合いで購入できる第1類一般医薬品にあたります。ほかはいわゆる風邪薬など、自身の判断で買えるものです。

 

処方薬と市販薬のすみわけ早わかり表

承認薬と未承認薬との違いはどのようなものですか?

承認薬は企業から医薬品等の製造販売の申請を受け、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が有効性や安全性を審査し、厚生労働大臣が承認した医薬品です。ED/AGA関連では処方薬として、バイアグラなどED治療薬(および後発品)プロペシアなどAGA治療薬(および後発品)、市販薬としてリアップなどAGA塗布薬があげられます。これらは医師から処方され、仮に事故が発生しても*医薬品副作用被害救済制度の対象となります。*医薬品が承認を厚生労働省からの承認を得るまで

未承認薬は海外では承認されているが国内ではまだの場合、厚労省の承認を得るために該当する法律に則って臨床試験を行うために使用する認識が一般的ですが、ED・AGA治療の場合、海外からの輸入品を同じ有効成分・効能があるとして処方することがあります。(この場合外装をはずして「オリジナル処方」等々と称し、見た目の出所を不明にしています)
これらは国内での承認を受けていないので、期せずして事故が発生しても*医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。
例として、AGA治療として使われているとみられるミノキシジルの内服薬(国内未承認)は診察時に血液検査の提出を求められるところがありますが、不測の事態が発生したとして、その処方を行った医療機関で相応の処置が受けられるかは不明ですし、血液検査を受けていなければ全くの自己責任とされる可能性もあります。

*未承認薬を使用した健康被害の事例
・国内未承認薬の医薬品を使用する際は十分ご注意下さい。(フィナステリド)
・個人輸入した未承認医薬品等の服用後に発生した健康被害事例について

適応外薬とは、既に国内で承認されている医薬品を承認内容の範囲外(添付文書の記載外)
で使用することです。通常、最善の医療行為を行うため、既に安全性の確立された領域を踏み越えて医薬品を含めた医療行為を行うことを指しますが、ED・AGA治療の場合はこのように差し迫った状況には総じてないにもかかわらず、例としてデュタステリド(AGA治療薬)と同じ成分を含む適応外の輸入医薬品を処方する医療機関も存在します。この場合も未承認薬と同様、*医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。

ED・AGA専門外来での治療は保険診療の対象となりますか?

ED・AGAの治療は、あくまで生活の質をより高めるための治療として自由診療として行われているので、保険診療の対象とはなりません。※保険診療と自由診療との違い